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童夢公開学習

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上尾市から表彰
第2回公演
第3回公演

"平成26年度彩の国いきがい大学

1回公開学習開催"

 平成26年7913時から大宮ソニックシティ大ホールにて今年度第一回公開学習が開催された。

最初に主催者としていきいき埼玉:吉野淳一理事長、いきがい大学校友会連絡協議会:伊藤弘一会長の挨拶があり、続いて第一部 いきいき活動事例発表に入った。

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吉野淳一理事長

伊藤弘一会長

 1番目に伊奈21期校友会地域創造科のむかし遊び集団「童夢21」が日頃の活動状況を報告した。 

 報告内容は

『グループの結成と活動状況』

在学中や、卒業後の活動にて訪問853,500名の方と交流させて頂き、今年度中に100回を目標に活動している。活動に当たってのコンセプトは、「人は何歳になっても、たとえ認知症になっても、幼い頃の歌や遊びは、しっかりと覚えているもの」で、これを何とか高齢者との交流に生かせないかと考えた結果でした。 

訪問した施設で私達と一緒に大きな声で歌い、夢見る童のように遊び、帰る時は笑顔で握手しながら、「ありがとね」「たのしかったよ」「冥途のみやげができたよ」「またきてね」と沢山の元気を頂いて帰る毎回の訪問でした。

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出演者の皆さん

発表の挨拶

第一幕 しょうつかの婆さん  

上尾市の春日神社の「しょうつか婆さん」が三途の川のほとりに座り込んでいて、川を渡る亡者の着物を奪い、この世で悪さをしてきたものはそう簡単には通さないとにらみをきかせている333歳が案内役です。

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第二幕 通りゃんせ

 川越の三芳野神社に伝わる昔はなしで、「行きはよいよい、帰りはこわい」の言葉が生まれたものに遊戯感覚を取り入れた遊びです。

ディサービスでの公演では通われている皆さんと一緒にやっている。

 

第三幕 かごめかごめ

 上尾の無形民俗文化財で、村の鎮守の神明神社に伝わる大きなしめ縄つくりや、平方上宿に伝わる「どろいんきょ:白木造りのいんきょ神輿を泥だらけにして転がすもの」風習で、飛び散った泥をかぶるとごりやくがあると云われており、平成23年に県指定無形民俗文化財に指定されている。 

ここで昔あそびの「かごめかごめ」を参加者と一緒にした。

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大きなしめ縄

いんきょ神輿
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第四幕 靴が鳴る

 埼玉県ゆかりの童謡「緑のそよ風」「叱られて」「雀の学校」「靴が鳴る」を作詞した「清水かつら」の歌碑がある東上線和光駅を紹介。

「靴が鳴る」を歌い、「あ〜したてんきにな〜れ」で片方の靴を放り投げ、天気を占うが、生憎と明日は台風接近で大荒れの予報。皆大爆笑。

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第五幕 十日夜

 蓮田の井沼に伝わる「モグラを追い払う」行事で、それに使われる藁鉄砲の作り方を紹介。壇上の男性陣が「十日夜、十日夜、十日夜の藁鉄砲、いなこのぼたもち 生でもいい」と床をたたいた。

 参加したみんながこの世でええ遊びをしてきたので、三途の川を無事に渡ることができ、フィナーレへ。

第六幕 フィナーレ

 

最初は女性陣による「てんてんてまり」の歌と踊りに続いて手品、安来節、次にクラスメイトの関さんの91歳の誕生祝い、最後に認知症予防体操として「北国の春」を歌い踊りながら終わった。

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事例発表の2番手は熊谷学園33期校友会「よさこいクラブ絆33」のメンバーにより、スクリーンを見ながらソーラン踊りのレクチャーを受けた後、�多喜押のソーラン2�ソーランどっこいしょ が勇壮に舞われた。

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多喜押のソーラン2

ソーランどっこいしょ


 

休憩を挟んで第二部の講演として五木寛之さんによる「いまを生きる力」と題して講演があった。以下聞き取った講演内容の一部をご紹介する。一昨年登録された常用漢字の中に「うつ」を始めとした暗い文字が多い。これは世相を反映したもので、これからは誰しも「鬱」を抱えながら生きてゆくのが正解ではないのか。

中国の漢詩の中に「君見よ、双眼の色 語らざれば うれいなきに似たり」と云うのがあるが、これは傍から見ていると何の苦もないように見えても、深く愁いを持っているものであり、ある種の「うつ」を抱えていたブッタはそれを解決しようとして出家した。

親鸞やブッタの教えから、明治から大正にかけて流行した「暗愁」という言葉が戦後の日本ではあまり使われなくなったこと。二葉亭四迷が「ふさぎ虫」の中で暗愁のことを「たましいの奥に誰しも抱えているうれい、寂しさ」と云っていること。 大正天皇は身体が弱かったが、歴代天皇の中で、漢詩を最も多く残されている文人であったこと。

これからは6595歳にもなる第3の人生は新しく体験する未体験の人生で、心・体・金も3つが揃わないと残された人生は悲惨なものになってしまう。 特に心の問題をどうするか。どんなに(+)志向しても先が見えている中で(―)志向も大事なことがあるのではないか。

人間は本来は移動するもの(放浪)が本性である。行方不明の高齢者が増えているが、この人間の本性をどう具現化していくのか、現在の老人ホームには、この視点が欠けているように思える。

呼吸は空気を吸うよりも吐く息が大事。溜息は吐きながらするもので、溜息を沢山ついた方が体には良いのではないか。

いろいろと示唆に富んだ有意義な講演会であった。

  (文・写真  菅沼)
 
 
 

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